支店の心理的抵抗を乗り越え、
チームの力を引き出す
企業概要
| 従業員数 | 約5万人(連結) |
|---|---|
| 売上高 | 約10兆円(連結) |
参加者の組織階層
プロジェクトの目的
- 既存事業の効率化と新規事業の創出を実現する
- 現地スタッフの心理的抵抗や従来の働き方を乗り越え、組織全体のトランジションを促す
- 自身のリーダーシップの在り方を整理し、新任ポジションで成果を上げられる体制をつくる
海外支店に新たに赴任することになったA氏に課されたミッションは、「既存事業の効率化と新規事業の創出」でした。A氏の前任者は、組織のビジョンを明確に示していましたが、現地スタッフは従来通りの働き方を続け、新しい挑戦に踏み出せていませんでした。A氏は就任前から「支店スタッフの能力が不足しているのでは」と懸念していました。
その中で、一体自分はどのようなリーダーシップを示せばいいのか、支店をどのように率いていけばいいのかを整理するため、トランジッションに特化したコーチングを受けることになりました。
プロジェクトの成果
- A氏がメンバーの成長と組織の可能性を引き出すリーダーシップを発揮できるようになった
- 支店メンバーが心理的な抵抗を克服し、自律的に新しい取り組みに挑戦するようになった
- チーム内での役割分担や協力意識が向上し、組織としてのパフォーマンスが高まった
コーチングを通じて、A氏は支店のメンバーが新しい挑戦に踏み出せない原因が「スタッフの能力不足」ではなく、心理的な不安や変化への抵抗にあることに気づきました。そこでA氏は、単にビジョンを示すだけでなく、これまでの慣習を手放すことで得られる価値や、個人としての成長の可能性を具体的に共有しました。
この働きかけにより、支店メンバーは「現状維持では成果が出ない」という危機意識と、「新しいやり方を試すことで自分自身も成長できる」という希望を同時に理解するようになり、心理的な抵抗が徐々に解消されました。
その結果、メンバーは自律的に新しい取り組みに挑戦するようになり、チーム内での役割分担や協力の意識も高まるように変化しました。
プロジェクトの流れ
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01 マネジメントの意識変化
海外支店に赴任したA氏は、当初、自分の目標達成には現地スタッフの能力が不足しているのではと懸念していました。しかしトランジションに特化したコーチングを受ける中で、スタッフが新しい挑戦に踏み出せない原因は能力の問題ではなく、変化への心理的抵抗や不安にあることに気づきます。この気づきにより、A氏はスタッフの成長可能性を信じ、自身のリーダーシップの在り方を見直す必要性を理解しました。
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02 リーダーの行動変化
A氏は、目標やビジョンを一方的に示すのではなく、従来の慣習を手放すことで得られる価値や個人としての成長のイメージを具体的に共有しました。スタッフ一人ひとりと対話を重ね、「今のやり方を続けると何が得られ、何を手放すことになるのか」「将来どのように成長したいか」を共に考えることで、主体的な行動を促す環境を整えました。さらに、新しい取り組みに挑戦したメンバーには、新たな役割や機会を与えることで、行動変化を後押ししました。
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03 周囲・組織の変化
この取り組みにより、スタッフは「自分がどうやるか」から「誰に任せ、どう協力し合うか」という視点に変化し、心理的な抵抗が解消されました。メンバーは自律的に新しい取り組みに挑戦し、チーム内での役割分担や協力意識も高まりました。
その結果、組織全体として新規事業の推進が加速し、リーダー個人だけでなくチーム全体としての成長と成果が実現しました。