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みなさんの部下は、組織目標にコミットし、達成に向けて強い意志を持って行動していますか?
もしそうではない部下がいるとしたら、何があれば「目標達成しようという強い意志」を持たせることができるのでしょうか。

コーチング研究所が実施した122社の組織調査データをもとに、目標を達成する方向に組織を牽引するヒントを探りました。

図1は、社員の「組織目標の理解度」と「目標達成に向けた実践度」をスコアの高低で4つに分類したものです。

図1. 社員の組織目標の「理解度」と「実践度」の分類
社員の組織目標の「理解度」と「実践度」の分類

※7段階評価のスコア平均値を基準に「高」「低」へ分類
※n=122(A:57,B:11,C:12,D:42)
コーチング研究所調査 2015年

「理解度」「実践度」は、それぞれ以下内容を意味しています。

理解度:所属する組織の今期の目標を理解している
実践度:目標を達成しようという強い意志をもって業務に取り組んでいる

組織目標を理解していながら、達成に向けて行動を実践に移せない社員には何が必要なのか。

今回は、組織目標の理解度が高い社員グループのうち、実践度が高い「社員A」と実践度が低い「社員B」に着目しました。「社員A」と「社員B」で異なる要素はどのようなものなのでしょうか。

図2は、組織の状態に関する全30項目において、「社員A」と「社員B」でスコアの差が大きかった(社員Aの方が高い)上位5項目です。

図2. 社員Aと社員Bの「組織の状態」に関するスコア差が大きい上位5項目(社員Aの方がスコアが高い)
社員Aと社員Bの「組織の状態」に関するスコア差が大きい上位5項目

※ 社員A,B:図1参照
※ 組織の状態:7段階評価(1.全くあてはまらない-7.とてもよくあてはまる)
コーチング研究所調査 2015年

特にスコアの差が大きかった項目は、
「a. 仕事に対する評価基準が明確で、上司から評価理由もしっかり伝えられている」でした。
実際に、「社員A」「社員B」の実践度のスコアと上記項目a.の相関値は0.72と大変高い結果でした。

部下が目標達成に向けて行動を実践に移すプロセスには、上司が部下と目標について話し、評価基準を明確に伝えることと、部下が、その目標に対してどこまで到達したかのか、評価理由をしっかりとフィードバックすることが有効であると言えます。

あなたは、部下と評価について対話する十分な面談時間を確保していますか?
これから期末のフィードバック面談を迎える方も多いと思います。
今期は、組織を目標達成する方向に牽引するために、部下との面談をしてみてはいかがでしょうか。

調査概要

調査対象:122社
調査期間:2011年9月~2015年2月
調査方法:ウェブアンケートへの回答
調査内容:Executive Mindset Inventory