当社取締役 常務執行役員である内村 創による著書『なぜ、優秀な人ほど「変化」でつまずくのか トランジションコーチングの教科書』が、ディスカヴァー・トゥエンティワンから2026年3月20日に刊行されることをお知らせいたします。

〇トランジション:
昇進、異動、転勤、出向、転職などに伴って発生する、新たな役割や環境に適応が求められる移行期
|書籍の概要
本書は、トランジション(移行期)に直面するリーダーが、新たな役割・環境へ素早く適応し、成果を出すための具体的な行動指針や方法を示した実践書です。著者自身のトランジション経験と、数多くの経営層に対するエグゼクティブ・コーチングの実践知をもとに、トランジションというキャリアの節目を乗り越えるための方法を紹介しています。著者が開発に携わった当社の「トランジションコーチング」のアプローチから、トランジションの成功のカギを握る「就任直後の最初の90日」をどのように過ごすべきなのか、具体的に解説しています。
<主な内容>
・なぜ優秀な人ほど変化でつまずくのか
・どうすれば自分を見失わずに新しい役割に適応できるのか
・コーチングという対話を通じて、人はどのように自己を再構築していけるのか
・実践として、トランジションの最初の90日間で何をすべきか
|こんな方におすすめ
本書は、以下に悩む役員、マネジメント層の方におすすめです。
- 新しい役割に就き、これまでのやり方が通用しないと感じている
- 異動先特有の文化や、進め方の違いに戸惑っている
- 海外拠点へ赴任し、異なる価値観を持つメンバーとの信頼関係の構築に悩んでいる
- タフアサインメントや、新設部門の成功率を高めたいと考えている
- 転職や異動を経て、重要な役職への就任を控えている
- 昇進予定の部下に対して、どのような支援を行うべきか悩んでいる
- 新任役員に、早く成果を出し、組織を牽引してもらいたいと考えている
|書籍発行の背景
新しい部署への異動、海外拠点への赴任、キャリア採用での入社など、組織では日常的に人の配置や組織環境に「変化」が発生します。こうした変化は、多くのリーダーにとってキャリアの節目となる機会である一方、新しい役割や環境への適応が求められる「トランジション(移行期)」でもあります。
しかしこの移行期は、決して容易ではありません。IMDビジネススクールの調査*¹によると、半数以上のリーダーが新しい役割に慣れるまでに半年以上要するとされています。しかし、企業では、就任初日から成果を期待されるケースが多く、この期待と現実のギャップが見えにくいストレスを生み出します。その結果、リーダー本人の自信喪失や、周囲からの信頼が揺らぐ要因となる場合もあります。
さらに近年は、企業形態の複雑化や役割の多様化、ビジネス環境の変化の加速を背景に、トランジションの頻度も、難易度も高まっています。しかし、トランジションは「本人が乗り越えるべき個人の課題」と捉えがちなため、多くの企業では、トランジションに直面するリーダーに十分な支援が提供されていないのが実情です。
一方で、リーダーの適応は組織全体のパフォーマンスにも大きく影響します。リーダーの迷いはチーム全体に波及し、意思決定の遅れや行動の分散を招き、組織の変革スピードを鈍化させる可能性があります。場合によっては、戦略実行のタイミングを逃すなど、事業の競争力にも影響を及ぼします。トランジションはリーダー個人の適応課題であると同時に、組織にとっての経営課題でもあるのです。リーダーが新たな役割に適応するプロセスの質を高めることは、個人の成長を加速させるだけでなく、組織の変革スピードを高めることにもつながります。
本書は、こうした背景を踏まえ、トランジションに直面するリーダーに向けた、具体的な行動指針や実践方法を示しています。トランジションをリーダー個人の成長にとどめず、組織全体の変革を前に進めるための実践的なガイドとなることを目指して出版いたしました。
*¹IMDビジネスクール調査
Watkins, M. D. (2014). Hit the Ground Running: Transitioning to New Leadership Roles. International Institute for Management Development (IMD).
https://imd.widen.net/view/pdf/lstvb8ovgy/33.-hit-the-ground-running-final-18-02-2014.pdf
|目次
第一章 なぜ優秀な人ほど「自分を見失う」のか トランジションという試練
- 企業の中で起きているトランジション
- トランジション発生頻度が増えている
- トランジションの難易度も高まっている
- 成功体験の落とし穴
- 私が日本IBM時代のトランジションで経験したこと
- 「無能化」を受け入れる勇気
- なぜ有能なリーダーが、トランジションで失敗するのか
- 最初の評価が、その後を決める
- トランジションの失敗は、組織の損失
- コラム1 「意味の供給装置」が壊れた時代
第二章 トランジションを乗り越える「変容」の力
- 変化を「機会」としてとらえる
- 変容が求められる5つの領域
- 自己変容を深める
- 成果より先に、信頼を築く
- 大人が成長するということ
- 「破壊と創造のプロセス」が人を成長させる
- 私のブレークダウン体験
- 波を乗りこなす人、波にのまれる人
- 環境を変えるという選択
- 変容には「実践」と「対話」が必要
- コラム2 「退屈」を超えるリーダー
第三章 トランジションを成功させる9つのアクション
- トランジションを成功させる9つのアクション
1 「何が変わるのか」を構造的に理解する
2 上司や周囲の期待値を知る
3 計画(90日プラン)をつくる
4 新しいネットワークを理解する
5 対話で周囲との関係を構築する
6 「何を変えるべきか」を明確にする
7 フィードバックループをつくる
8 自分なりに意味づけする
9 定期的に内省、軌道修正する - コラム3 主観を掘り起こす
第四章 トランジションと「伴走者」
- 伴走者(コーチ)の存在
- コーチングとは何か
- コーチは何を問うのか なぜ1人では限界があるのか
- 自分の根底にあるものに気づく
- コーチングを通じて変わるもの コーチングの本質とは何か
- コーチに求められる能力
- 「能力」ではなく「関係性」へのコーチング
- コーチ・エィのトランジションコーチング
- トランジションを超えた先のリーダーシップ
- 事例1 「任せることは、責任を手放すことではありませんでした」
- 事例2 有能なリーダーが、本当の”当事者”になるまで
- 事例3 海外拠点長へのトランジション
- 事例4 外資系から日本の大手金融機関へ 役員としてのトランジション
- コラム4 これからやってくる「大トランジション時代」に向かって
|著者
株式会社コーチ・エィ 取締役 常務執行役員
コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
日本IBM株式会社にて、複数の大規模システム開発プロジェクトを担当。プロジェクト責任者を務めた後、コンサルティング部門の外国人役員補佐、オペレーション部門のマネージャーを務め、経営チームを支える一員としてグローバル企業の会社運営に関わる。
2013年コーチ・エィ入社。2016年に執行役員に就任し、2025年4月より現職。現在はCEOを始めとする経営層や次期経営層候補となるリーダーを対象に、数多くのエグゼクティブ・コーチングを実施している。
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